業務日誌

現場から始めるリスクマネジメント

リスクマネジメントは、突き詰めればいくらでも複雑にできます。

たとえば、「ぶれない評価軸をどう設定するか?」「リスクを漏れなく洗い出すには?」「効果的な対策の立て方は?」など、深掘りすればするほど、奥が深くなる分野です。そして、こうした取り組みによって得られるものも確かに大きいです。

ただ、私が現場でよく目にするのは、「担当部門は一生懸命にリスクを考えているけれど、現場がその内容についてこれていない」というケースです。

そこで今回は、これからリスクマネジメントに取り組みたいと考えている企業の皆さまに向けて、「簡単に始められるリスクマネジメント」についてご紹介します。

難しく考えすぎないことが第一歩

まずは、あまり難しく考えすぎないでください。

皆さんは日々の業務の中で、
「失敗しないようにするには、どうすればいいか?」
と考える場面があると思います。

実は、これこそがリスクマネジメントの原点です。

いきなり何かをシートにまとめたり、分析したりする必要はありません。まずは、「自分の仕事で失敗しないように気をつけていること」を、チーム内で一人一人が考える時間を設けてみてはいかがでしょうか?

現場の気づきをチームで共有する

メンバーそれぞれの心がけを共有する中で、
「なぜ失敗が起こるのか」「どんな対策が有効なのか」
といった話が自然と出てくるようになります。

そして、今その仕事を担当している人こそが、仕事の内容を最もよく理解している存在です。現場の気づきや工夫は、まさにリスクマネジメントの宝庫です。

こうした対話を継続していくことで、自然とリスクマネジメントの土台が築かれていきます。

最初の一歩が、全体を変える

もちろん、これだけでは「体系的なリスクマネジメント」とは言えないかもしれません。

ですが、最初の一歩としては十分すぎるほど意味があります。現場で実行でき、継続しやすい形で取り組むことが、最終的には組織全体のリスク感度を高めることにつながります。

次回以降も、こうした「現場から始めるリスクマネジメント」について、具体的な方法をご紹介していきます。

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